弱さもちゃんと抱えていてほしい。
最近、会議のなかで
「強みを生かす」という話しになったときに、
すかさず「弱さもちゃんと抱えていてほしい」
と、焦るように口が勝手に喋っていました。
弱い私も、「たくさんの私」だから。
なんとなくそう思って納得させていましたが、
この本を読んで、そういうことか!と唸りました。
ふつうアイデンティティは自己同一性というふうに解釈されて、主体性の一貫を申しひらく意味につかわれる。簡単にいえば「自分らしさ」である。けれどもこれは近代自我がつくりあげた勝手な弁論だった。本来、個人主義的な主体性などというものはない。ましてそれが一貫するなどということがあってはたまったものじゃない。それではただひたすら「私」という得体のしれぬ者を通すために、他は犠牲になるばかりである。蔡邕(さいよう)の言う筆法の極意はそこにはなかった。自分らしい「私」を主張する書をつくれとは言わなかった。相手に入ってしまうことがむしろアイデンティティであるとみた。それが「書は散なり」なのだ。(松岡正剛『空海の夢』)
弱さもちゃんと抱えていることで、
目の前の相手になってイメージしたとき
その相手の内側から観る世界の景色が
きっとずっと遠くまで映るんじゃないかなあ
と、そんなことを感じました。
だから、「わたしはこうだ!」と決めつけずに
いろんな「たくさんの私」がいることを
もっと喜んでほしいし大事にしてほしい。
世界はきっと、「たくさんの私」でできている。
[eyes] | Japan Creation
アートディレクター、スタイリスト。
クリエイティブユニットprototypeに所属。
あなたの中に眠っている、
ことばにならない「何か」から
あなたの"らしさ"を紡ぎだします。
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デザインや身体論の視点から、
企業の中で人を育てる仕事もしています。
わたし自身、じぶんの病気(からだ)と
向き合ってから10年が経ちました。
いまではすっかり元気もりもりですが(笑)
その経験から、不調を抱えた方に
相談されることが多くなってきたので
この機会にブログをはじめてみました。
(http://mamefis.hatenablog.com/)
からだはひとりひとり違うので
みんなに当てはまるかはわかりませんが
こころからもからだからも、
腑に落ちることがあると嬉しいです。
mame
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(@prototype_unit)(@mamefis_eyes)