knot -結び目-

こころやからだ(コンディション)を整えることについて向き合ってから10年目をきっかけにブログをはじめました。“腑に落ちること”について日々模索中です。

「友達と呼べる人がいません。」

 

 

「友達と呼べる友達って、いないかもしれない、、、」

 

ぽつりとそんなことを言われたので、

なんでそう思うんだろう?と思考を潜らせてみたら

 

ふと、思ったのが

 

「自分の好きなものへの追求が足りないんじゃないですか?」

 

でした。

 

 

好きことを追求していたら、
シンパシーが人を連れてくるのか
ほんとに出会いが多くなるんですよね。

 

それはもう、時間とか関係なくて
初対面でもすぐに仲良くなったり。

 

相手の使う言葉だけで人柄を感じたりとか。

 

そんなことを考えていたら、
自分の好きなものに敏感になることって
ものすごく大事なことだなあと思いました。

 

 

そしたら、

 

「あ、なんか、それ腑に落ちました!」

 

と言ってもらえました。

 


病気でも同じことが言えますが、
自分自身のことを大事にできないと
ほんとうの意味で治すことができないんですよね。


好きなことを追求することで
自分自身を受け入れていくことで、
ほんとうの意味で何かが変化していくのかもしれません。

 


、、、なんだか相談に乗りながらも
わたしの方がいつも学んでるなあ(笑)。

 

「人は人からしか触発されないんだ」


とは、まさにこのことですね。

 


そうか、その“好きなもの”が
その人のことを語り出すんだろうなあ。

 

わたしたちの周りって、
結構おしゃべりだったんですね(笑)。

 

 

 

私は私であるというのが現代です。しかし、「私たち」のなかに「私」があり、「私」のなかに「私たち」がいる、そうした世界観を、どう取り戻していくことができるのか。これからも皆さんと考え続けていきたいと思っています。

(若松英輔『激動する世界と宗教』より)

 

昨年、東京で行われたシンポジウムについて

知人に教えてもらったことをきっかけに

『宗教と資本主義・国家』の本をいま読んでいますが、

 

話しを突き詰めると、言ってることは

おなじことのような気がしました。

 

沈黙の声に耳を傾けることが

何にしてもキーワードなんだと思います。

 

 


宗教と資本主義・国家 激動する世界と宗教

 

 

 

 

 

[eyes] | Japan Creation
アートディレクター、スタイリスト。

クリエイティブユニットprototypeに所属。
あなたの中に眠っている、
ことばにならない「何か」から
あなたの"らしさ"を紡ぎだします。
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デザインや身体論の視点から、
企業の中で人を育てる仕事もしています。

わたし自身、じぶんの病気(からだ)と
向き合ってから10年が経ちました。
いまではすっかり元気もりもりですが(笑)
その経験から、不調を抱えた方に
相談されることが多くなってきたので
この機会にブログをはじめてみました。
(http://mamefis.hatenablog.com/)

からだはひとりひとり違うので
みんなに当てはまるかはわかりませんが
こころからもからだからも、
腑に落ちることがあると嬉しいです。

mame
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(@prototype_unit)(@mamefis_eyes)

 

 

 

 

弱さもちゃんと抱えていてほしい。

 


 

空前絶後空海ブームな管理人です(笑)。

 

最近、会議のなかで

「強みを生かす」という話しになったときに、

すかさず「弱さもちゃんと抱えていてほしい」

と、焦るように口が勝手に喋っていました。

 

弱い私も、「たくさんの私」だから。

なんとなくそう思って納得させていましたが、

この本を読んで、そういうことか!と唸りました。

 

ふつうアイデンティティは自己同一性というふうに解釈されて、主体性の一貫を申しひらく意味につかわれる。簡単にいえば「自分らしさ」である。けれどもこれは近代自我がつくりあげた勝手な弁論だった。本来、個人主義的な主体性などというものはない。ましてそれが一貫するなどということがあってはたまったものじゃない。それではただひたすら「私」という得体のしれぬ者を通すために、他は犠牲になるばかりである。蔡邕(さいよう)の言う筆法の極意はそこにはなかった。自分らしい「私」を主張する書をつくれとは言わなかった。相手に入ってしまうことがむしろアイデンティティであるとみた。それが「書は散なり」なのだ。(松岡正剛空海の夢』)

 

 

弱さもちゃんと抱えていることで、

目の前の相手になってイメージしたとき

その相手の内側から観る世界の景色が

きっとずっと遠くまで映るんじゃないかなあ

と、そんなことを感じました。

 

だから、「わたしはこうだ!」と決めつけずに

いろんな「たくさんの私」がいることを

もっと喜んでほしいし大事にしてほしい。

 

世界はきっと、「たくさんの私」でできている。

 

 

 


空海の夢

 

 

 

 

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「わからない」という口癖の怖さ。

 

 

最近、テレビから岡潔[おか・きよし]の名前が聞こえてきたので

ふと、この本のことを思い出しました。

(ドラマか何かがやっていたみたいですね!)

 

 情緒を問題にするにあたって、厄介なのは「自分」ということであろう。日本はいま、子供や青年たちに「自分」ということを早く教えようとしすぎている。こんなものはなるべくあとで気がつけばよいことで、幼少期は自我の抑止こそが一番に大切なのである。
 自分がでしゃばってくると、本当にわかるということと、わからないということがごちゃごちゃになってくる。そして、自分に不利なことや未知なことをすぐに「わからない」と言って切って捨ててしまうことになる。これは自己保身のためなのだが、本人はそうとは気づかない。こういう少年少女をつくったら、この国はおしまいだ。
 仏教では、この「わからない」という知覚の一レベルのことを「無明」(むみょう)というけれど、この無明を連発するようになるようなら、その人もその人が所属する社会も、混乱するか、自分主義の社会になる。たんに「わからない」と言わないで、「無明」に謙虚にむきあって「無明の明」を知るべきだ。———(岡潔『春宵十話』より)

 

“自分に不利なことや未知なことをすぐに

「わからない」と言って切って捨ててしまうことになる”。

 

もうずっと前に、

わたしが病院を転々としていた頃のことですが、

一度、お医者さんに怒られたことがありました。

問診のときに、質問対して「わからない」と言ったとき。

 

 

『わからないだけじゃ、こっちも何もわからないじゃないか!!!』

 

 

5件目の病院だったかなあ、、、もう、泣きました(笑)。

だって、ほんとにわからないんですよ、、、

それに、あの頃はむしろ開き直っていました。

そういうことも含めて読み取るのがお医者さんの仕事じゃないの?と。

原因はほかにもありますが、

病院不信になるわたしへの一歩でもありました。うん、むしろ二十歩くらい(笑)。

 

『春宵十話』の本に出会ったのは、昨年。

病院に行くことを辞めて、身体についてたくさん勉強しながら整体に通うことで

症状は出なくなりましたが、病院への不信感はまだ心の根っこに残っていました。

でも、この本を読んで、一瞬にして不信感が感謝に変わりました。

これがあったからこそ、じぶんで治してやるっ!と、

“たんに「わからない」と言わないで、「無明」に

謙虚にむきあって「無明の明」”へと向かったんだなあと。

 

 

昔、舞台衣装のお仕事をしていたときに関わった

戦場ジャーナリストさんの言葉ともリンクしました。

 

“「無関心が貧困を生み育て、無関心が戦争を長引かせるんだよ」”

 

はっとしました。そうか、真の敵は無関心であることだな、、、と。
わたしが身体に向き合ったように、
“関心を持つ”ということがほんとうの大切なことなのかもしれません。

 

「わからない」と置き去りにして、無関心にならないで
関心を持つことで、無明を追いかけることで、明けていくのかもしれないなと。

そんなことに気づかされた本でした。

 

 

戦場ジャーナリストさんに出会ったのも、そう言えば、春でした。

『春宵十話』、ぐさっと刺さる本だったなあ、、、(笑)。

 でも、病気は、自分が治すものなので、

そのことに気づかせてくれたお医者さんに感謝です。

 

 

 


春宵十話 (角川ソフィア文庫)

 

 

 

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肩の痛みは肩が問題なのか?

 


身体知性 医師が見つけた身体と感情の深いつながり (朝日選書)

 

 

 

合気道家で思想家の内田樹さんとの対談も掲載された、

佐藤友亮さんの『身体知性』、とても面白かったです。

 

あらゆるページにチェックを入れすぎて、、(笑)。

大事なことばかり書かれいてる証拠ですね。

 

 

今日は、肩の痛みの話から。

 

 ある日知人から、「なんだか腕が伸びたね」と言われました。実
際には腕の長さが伸長したわけではなくて、全身の緊張がとれたた
めに、肩の位置が下がったことで腕が伸びたように見えたのでした。
 そのことをきっかけに、それまで肩の緊張が強い生活(怒り肩体
型)をしていたことに気がつきました。インタビューの仕事で初対
面の人に会うと、緊張から肩が上がり、腕が縮こまってしまいます。
緊張が続く肩は、やがて痛みを感じるほどになりました。そういう
ときに肩をまわしたり、ほぐしたりしても緊張が解けることはあり
ません。そしてあるとき、肩の痛みは、肩に原因があるのではなく、
他の問題の結果として出現しているということに気がついたのです。

 

“原因は、目かもしれない、首かもしれない、むしろそれら以外か
もしれない。/いちばんの問題は、体のつながりを感じることなく
無視していた、そういう自分のあり方に気付けなかったことだ”。


(引用:『体の知性を取り戻す』) ―――『身体知性』佐藤友亮

 

 

“いちばんの問題は、体のつながりを感じることなく
無視していた、そういう自分のあり方に気付けなかったことだ”。

 

この言葉の「体」の部分を、別のことに置き換えて考えてみても

すごく大切なことが語られていることがよく見えますね。。。

 

 

人より〇〇がうまくできない「わたし」、

もっとこうしたい思いはあるのに実現化できない「わたし」、

などなど、、、

 

そういった「わたし」の一部分だけをみるのではなく、

もっと「わたし」に関心をもって

「わたし」というそのものの全体の構造を理解することで

実は、まったく別のところに原因があることに気付くんですよね。

 

全部がつながっていることで「わたし」という存在がいる。

 

 

うーん わたしもまだまだ、うまく言葉にできないな、、、(笑)。

しかし、とても良い本なことには変わりないです。

特に、内田樹さんとの対談では、

腑に落ちることばかりでした。

本書は、佐藤さんが高校生になる

お子さんのために書かれたそうです。

読んでいるうちに、

弱さというフラジャイルな部分を含めて

自分のからだがとても愛おしくなったのは、

きっと、そのせいなんだろうなあ。

 

身体の処方箋としてもおすすめです。

 

 


身体知性 医師が見つけた身体と感情の深いつながり (朝日選書)

 

 

 

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スタイリストとは。

 

 


 

わたしのすきな河合隼雄さんの著書でも登場した、

梅棹忠夫さんの本「情報の文明学」には

"スタイリスト"という職業についてこう記述がありました。

 

 

スタイリストというのは、要するに情報アダプターである。大量の情報のなかから特定のものをえらびだして、ひとつの個性ある存在に合成していく。これは、情報の時代、情報氾濫の時代には、欠くことのできない職業であろう。

 

 

 

あなたにとって必要な情報をお届けする、

それがスタイリストだ、と。

 

個人的に編集(edit)について学ぶことが

多くなったわたしにとっては、

まさにその通りだと思いました。

 

スタイリストも"編集者"だったんですね。

 

そうか、お洒落を楽しむことができるひとは、

編集力があるということですね。

 

お洒落になりたければ、

編集力を磨きましょうと(笑)。

 

 

わたしは、スタイリスト学科出身ですが

服飾の学校でもなかなか教えてもらえない視点でした。

 

ほぼ日の糸井重里さんも絶賛していた

この本、凄くおもしろいです。

 

 

 


情報の文明学 (中公文庫)

 


村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)

 

 

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"ハラワタの声"を聞く。

 

 

今日はちょっと、仕事の話を。

 

 

「アートディレクターってなにするの?」

って、よく聞かれます。

 

いろんなアートディレクターさんが

いらっしゃるので、それぞれに

少しずつ違っているかもしれないですが、

 

 

世の中には、たくさん働いているひとがいます。

それは、会社に勤めている方もいれば

わたしみたいなフリーランスの方もいます。

 

たとえば会社には、

会社が世間に向けて放つメッセージである

"企業理念"や"活動方針"があります。

そういった会社の軸となる

コンセプトをテーマにして、

視覚的に表現をすること。もしくは、

観たひとの感性に触れる仕組みを作ること。

その全体に関わっているのが

アートディレクターの役目です。

 

そして、そういった活動指針(らしさ)が

わからない場合でも

その人の紡ぎだす声(ことば)を聞いて

編集していくこともあります。

 

その"ハラワタの声"を聞くことが、

あなたの"らしさ"をクリエーションしていく

大事なヒントになります。

 

そして、実は、じぶん自身の身体と

向き合うときにもとても大切なことなんです。

 

 

 

"ハラワタの声"=腑に落ちる言葉。

じぶんのコンセプトを見つけることは、

じぶん自身と向き合うということです。

そこから、ほんとうの"らしさ"を見つけていきます。

 

 

企業やフリーランスの方の軸(コンセプト)を

共有していく初期の段階は、

まさに、じぶんの体調と

向き合っていく段階と同じなんです。

 

 

仕事も身体も、まずは土台作りが肝心です。

 

 

 


内臓とこころ (河出文庫)

 


生命とリズム (河出文庫)

 

 

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病気に向き合ってから10年経ちました。

 

小さいときから、毎年歯医者さんへ通っていた。

 

わたしの母は、自分の身を持って歯の大切さを知り、

子供である兄やわたしを、定期的に歯医者さんに通わせていた。

 

 

高校一年生の冬。

 

毎年行っていた歯医者さんのミチコ先生に、

「うちで働いてみないか?」と、

母づてにアルバイトとして誘われた。

 

早く大人になりたいと思っていたわたしには、

凄く嬉しい誘いだった。

わたしの知らない、大人の世界に行けるような気がしたから。

ほんとうは、出来の悪い子であるわたしから、

はやく抜け出したかったのかもしれない。

 

 

働いている間も、家に帰ってからも、とにかく任される仕事の勉強をしていた。

ミチコ先生や一緒に働く人達は、

人見知りであるわたしを受け止めながら、

真面目なわたしを、何度も褒めてくれた。

今思うと、人見知りであるわたしを叱ったことは一度もなかった。

 

緊張しつつも、たくさんのことが学べる場所ができ、

仕事にも少しずつ慣れた頃、

業務中に、何度か気を失って倒れるようになった。

 

 

これ以上迷惑をかけてはいけない、という母の思いから、

働き始めて1ヵ月半ほどで、そのアルバイトは辞めることになった。

 

悔しくて悔しくて、たくさん泣いたことを今でも覚えている。

それから、わたしは原因不明なめまいの症状のために

病院に通い始めることになった。

 

 

あれから、10年が経ちました。

 

 

20歳くらいまでは、とにかくがむしゃらだったなあと思う。

身体の不調をごまかすように

スケジュールを埋めまくって、

処方された薬をたくさん飲んでいた。

 

病院の先生にも、

若いひとになる病気だと言われていたから。

年をとれば良くなりますよ、とも言われていた。

 

 

 

今のわたしなら、全部わかる。

どれだけ頑張っていても、

そんな身体の使い方をしていたら、

良くなるはずがないと。

 

そう知る前に、身体の方が先に、

いわゆる拒否反応がでてきて、

療養生活をはじめたり、病院を転々としたり、、、

それでも良くならないので、

なんとかせねば!と思ったわたしは

自分で身体のことを勉強することにした。

 

それから4年ほど経って、

日に日に身体のことを知っていくことで

元の体に戻っていっていることに気づく。

元気なときって、こんなに身体が軽いんだ!

と気づいたときは凄く衝撃だった。

 

そして、

昨年やっと元気もりもりになりました(笑)。

夏バテのない夏をほんとうに久しぶりに過ごしました。

今は、薬も葛根湯くらいしか飲まないし

(葛根湯もほとんど飲まない)

病院にも健診以外で行くことはなくなりました。

 

 

この10年の間に起きたことや学んだことで、

他にもたくさんびっくりすることはあったけど、

 

今は、わたしの周りで似たような症状で悩んでいるひとが多いことの方がびっくりしている。

 

話しを聞いていると、

わたしがまだ学生だった、がむしゃらな時期に

当てはまるひとがとても多い。

 

 

わたしの本業はアートディレクターであるし、

身体のことについては専門家ではないけれど、

がむしゃらで今にも壊れてしまいそうな

頑張り屋さんな人たちに向けて、

わたしにも何かできることがあるんじゃないかと。

わたし視点の身体論を記しておこうと思いました。

 

わたしのあだ名は、「まめ」なので、

わたしの"豆病記"が、

誰かの助けになったらと思います。

 

 

病気になったことで得たものはたくさんあるし、

過去のわたしを否定するつもりはないです。

もしも病気にならなかったら、

こんなに読書ばっかりしているわたしには出会えなかっただろうし(笑)、

このブログをはじめようとしなかったと思う。

いろんな過去が今のわたしになっているし、

身近にいる、だいすきなひとたちとの出会いにも繋がっている。

 

 

何ができるかわからないけれど、

だれかの何かのためになればと、そう思います。

 

 

 


こころの処方箋 (新潮文庫) [ 河合隼雄 ]

 


日本の身体

 

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